壱町田湿地にほど近い、田んぼのあぜに、薄青色のきれいな花が群れ咲いていて、きれいだナもらって行こかナ。家の庭の片隅にでも植えたら、きれいだろうナ。もらっちゃえと手を出せば、思わず「アイタタターとなって、手を引っこめる」

　なぜ、こんなに美しい花なのに、手を出したばかりに、アイタターと、手を引っ込めなきゃならんのかと、じっくり眺めれば、茎は勿論のこと、花の柄までに、トゲがついている。

　これじゃあ取ろうと手を出せば、アイタタターとなるのも当然のことだとばかり、手をひっこめる。

　そう言えば、この植物の名前はワルナスビ。

　花は紫色でナスに似て、美しいのに、トゲがあるばかりに手を出せば、アイタタターとなって、思わず手をひっこめることになる。このことから、ついた名前がワルナスビ。

　図鑑によれば、ワルナスビは、北アメリカ原産で、アメリカ、カナダ、インド、オーストラリアなど世界中に帰化している多年生草本であるとか。

　茎や葉の脈上や花序などの上に鋭い刺があるとの事。

　これじゃあ、美しい花だからチョッと頂こうかナと手を出せば、アイタターとなるのは致し方ないナーと思うこと、しきりである。

　何れにしても、壱 町田近くの田んぼは美しい。壱 町田湿地の植物は更に美しく見ごたえのあるものである。今、まさに壱町田湿地開放の時期。周辺の自然にも期待がかかる。

　あとは壱町田湿地を守る会の人逹におまかせして一年中のお手入れとなってしまうが、それも仕方ないと言うか、ぜひ、やってほしいと思うだけである。今年も亦、湿地の美しい花々を見せて下さい。