ふと、思い出す時があります。私が小学６年生の春の事。当時、南知多町・美浜町合同の小中陸上大会がありまして、私も、走り高跳び、幅跳び、リレーの選手として練習してました。いよいよ大会も近づき、女子のチームのリーダー決めをする、となり、メンバーの推薦と、担当の先生も了承し私が受ける事になりました。

　私は、みんなを「まとめる」とか、「先頭に立つ」なんて経験がないから、嫌だなぁ、恥ずかしいなあと、緊張しつつも、受けてしまいました。子どもながらに力不足を理解してました。そんな葛藤する私に、ストレートに感情をぶつけてきたメンバーがいた。「あのさぁ、みんなの上に立つ人は、足が早いだけじゃいかんよね。やっぱり、頭も良くないと、だめだよね」アチャ～。その通り。私の一番不安だったところを突く一言でした。私は辞退をチームのみんなに告げました。みんなは、「アンタが適任だから推したし、楽しく練習も出来てるし、協力するから頑張ろうよ」と、励ましてくれました。

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　頭の良い彼女を前にすると、何だか申し訳ない気持ちばかり起きてきて、かと言って、仲間外れみたいな空気が出るのも嫌だし、賢くない私なりに、兎に角、一生懸命走って、跳んで、練習するのみと頑張りました。大会の結果は、男子０点。女子は私が出た競技のみの７点。総合得点７点。嬉しかったぁ！

　男子からも先生からも労ってもらった。そして、何より、ストレートに意見をぶつけてきた文武両道の彼女から「嫌なこと言ったりしてごめんね。頑張ったね」との言葉に肩の荷が降りたのです。

　おだてられると木に登る、今もそこは変わってないけど、挑戦することで、自分の力量以上の結果が生まれる事もある。努力と経験は無駄になることは無いと思ってます。

　勉強はからっきし駄目でも、どこかで誰かが受け入れてくれる。リーダーじゃなくても、「思いやり」を忘れない人で在りたいですね。

ハマグリ姫

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