No.005 王様の耳は、ロバの耳
放送不可能︒という題名の映画を観た︒憲法で保障されている言論の自由に影が忍び寄っている。テレビに登場するジャーナリストは真実を語っていないか、語れない。報道の自由で日本は後進国だと指摘されている。
そうした中にあって注目されているジャーナリストが八十九歳の田原総一朗氏だ。彼の取材力、追求力には目を見張るものがある。今回、この映画は小泉純一郎元首相に切り込む田原総一朗氏の対談である。テーマは小泉氏がライフワークとして取り組んでいる「原発ゼロ」の訴え。小泉氏は現役の時は「原発推進」だったが、政界を退いてから「原発の安全、クリーン、低コストの神話は、すべてウソだった。私はダマされていた」と説得力がある内容を展開。
映画にとくに目新しさはないが、非常にうまく仕上がっている。高齢のふたりがこの難しいテーマに取り組んでいる姿には敬服したい。原発は廃棄物の貯蔵所の建設の見通しが立たないので、やがて行き詰まることが目に見えているのに責任者は「ロバの耳しか持たない」と、痛烈に批判している。地震大国の日本で想定していなかったとは、二度と許されない。
文・写真=岡田清治(一九四二年生まれ)
■岡田 清治プロフィール
1942年生まれ ジャーナリスト
(編集プロダクション・NET108代表)
著書に『高野山開創千二百年 いっぱんさん行状記』『心の遺言』『あなたは社員の全能力を引き出せますか!』『リヨンで見た虹』など多数
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いる。高齢のふたりがこの難しいテーマに取り組んでいる姿には敬服したい。原発は廃棄物の貯蔵所の建設の見通しが立たないので、やがて行き詰まることが目に見えているのに責任者は「ロバの耳しか持たない」と、痛烈に批判している。地震大国の日本で想定していなかったとは、二度と許されない。
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No.005 添加物考える
これまで食品の添加物に関心がなかったが、安倍司著『食品の裏側』(東洋経済)を読んで、添加物の怖さを認識した。彼はかつて食品添加物の専門商社に勤めていたが、今では添加物の裏側を告発する側の人に変身している。これはこれまでの経験を通じて添加物の正しい使い方を啓蒙したいということだという。
安倍氏は当時、扱っていた1,500種類以上の添加物の危険性や使用基準を熟知していた。単品ごとの基準値は分かっていても、複合添加物の安全性については、ほとんど知らされていない。実際、国の基準もなく、その研究はほとんど行われていないそうだ。
彼は食品の開発者のいかなる要望にも添加物でマジックのように演出できたようだ。当時、明太子、漬物、練り物、ハム、ソーセージといった製造会社が主な得意先であった。「低級タラコがあっという間に高級品に、ドロドロのくず肉が30種類の添加物でミートボールに甦らせる」こともやってのけたそうだ。
実際、消費者はシールに書かれた添加物の種類の知識がないので、安くて美味しいものを求める。どう防御するかは個人の判断しかない。
文・写真=岡田 清治