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煎茶でもてなし これほど気さくな人間国宝がいるだろうか。まったく偉ぶったところや、気取ったところがない。「わしは名人ではない。職人じゃ」という。 |
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![]() お湯を湯冷ましに入れる。茶人れから、最高級の煎茶を茶合ですくう。急須に入れて、お湯を注ぐ。お茶が出るまで5分ほど待つ。この待っている間が心地よい。そして、茶托に乗せた煎茶椀にゆっくりゆっくり注ぐ。ごくごく少量、ひとなめ程度だ。熱くもなく、ぬるくもなく、ほどよい湯加減。お茶の葉の香りが、そのまま口の中に広がる。ほどなく「もう一煎、どうじゃ」と常山さんから声がかかる。 常山さんの急須 愛知県の常滑というと、伊勢湾に突き出したカニの手のような二つの半島がある。その手は、渥美半島と知多半島にあたる。地図上では、左手が知多半島。その西岸の中程に位置する。窯業の町として、発展してきた。 その常滑で、初代常山が祖父、二代常山が父という陶芸家の家に生まれた。長男が後を継ぐのは、自然のなりゆきだった。幼いころ、おもちゃで遊ぶ代わりに、粘土細工をしていた。小学校6年のとき、「日本一の陶工になる」と作文に書いた。 |
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そして、平成10年、愛知県でも、常滑焼でも、はじめての人間国宝の認定を受ける。《重要無形文化財・常滑焼(急須) の保持者》という認定だった。陶芸の技法を認定するのがほとんどだが、製作している器を特定するのは、きわめて異例のことだ。つまりは、常山さんの急須が「国の宝」と認定されたことになる。「自分の急須が認められただけでなく、常滑焼全体の喜びととらえたい。」 急須の工程は、実にきめ細かい。急須は、ロクロの技の粋を集めたものと言っていい。ロクロのみで精巧無比のものを作る。 いずれ4代を名乗ることになる息子の絵夢さんに言わせると、「おやじは、ふだんは品がないけど、作品には、品がある」という。いつも隣り合わせでロクロをひいているが、互いに作品についても口を出し合う。「僕の意見にも素直に耳を傾けてくれる」 人間国宝になる前も、なった後も、まったく変わりのない姿勢で、ロクロに向かう。生活の糧の道具を生み出す職人魂は失わずにいたいと思っている。 |
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■イネ・セイミプロフィール フルート奏者として活躍中。俳画家。 絵画を幼少より日展画家の(故)川村行雄氏に師事。俳画を華道彩生会家元(故)村松一平氏に師事。俳画の描法をもとに、少女、猫等を独自のやさしいタッチで描いている。個展多数。 * 俳画とは |
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