姑は、とにかく働き者。多分負けず嫌いだったと思う。
あまり世間のウワサ話もしないし、昭和2年生まれにしては、考え方が進歩的。自分の家の仕事に合わせて、昔ながらの風習を簡素化してきた感じで、嫁となる私には楽な環境でラッキーってホッとしました。まぁそれなりに厳格な家風はありましたから、実家と真逆な事で身が縮む思いをした事も多々あリましたがね。
姑が尋常小学校3年の一学期に、なんと、あの童話作家・新美南吉が担任として河和小学校に赴任して来ます。姑の担任となり、それはそれは、神経質で授業中騒がしくすると、白墨が飛んできたそうです。当時の新美南吉は、体調があまり良くなく、学校は山の上。子どもたちに背中を押してもらい、坂道を通ったそう。姑は愉快そうな顔して話してくれました。
授業といえば、今で言う国語の時間はまさしく真剣に指導されたようです。作文に力を入れていて、よく書かされたとの事。姑の実家は農作業のために牛を１頭飼っていて、その牛の世話をしているときの自分の気持ちを地元の言葉で書いたことを「それは、どういう事だね？」と詳しく知りたがり、その表現をとても気に入ってもらい、たびたび放課後に残され、作文を自分だけ書かされたとも話してました。
夏休みには、同僚の女先生とのデートにカモフラージュで連れて行かれ、名鉄電車に一緒に乗り、住吉神社まで行って、帰りがけには、同盟書林で本を１冊買ってもらい、「気をつけて帰りなさいね」と、住吉の駅まで2人に見送られ、独りぼっちで河和駅まで帰ってきたそうです。
そんな褒められた事がきっかけで、夢は小説家に。しかし、現実は甘くなく、農家から農家に嫁ぎ、本を買う余裕もない暮らし。働ぎづめの生活でも、活字に触れる事を諦めず、新聞は隅から隅まで、チラシさえも一字一句読み漁ったそうです。
姑は新美南吉に対しての評価が高くなると、嬉しかったのではと思うのですが、体調がすぐれない様子の新美南吉の話しが多くて、あまり知られていないエピソードとして私に伝えてくれてたのかな？
ハマグリ姫
あまり世間のウワサ話もしないし、昭和2年生まれにしては、考え方が進歩的。自分の家の仕事に合わせて、昔ながらの風習を簡素化してきた感じで、嫁となる私には楽な環境でラッキーってホッとしました。まぁそれなりに厳格な家風はありましたから、実家と真逆な事で身が縮む思いをした事も多々あリましたがね。
姑が尋常小学校3年の一学期に、なんと、あの童話作家・新美南吉が担任として河和小学校に赴任して来ます。姑の担任となり、それはそれは、神経質で授業中騒がしくすると、白墨が飛んできたそうです。当時の新美南吉は、体調があまり良くなく、学校は山の上。子どもたちに背中を押してもらい、坂道を通ったそう。姑は愉快そうな顔して話してくれました。
授業といえば、今で言う国語の時間はまさしく真剣に指導されたようです。作文に力を入れていて、よく書かされたとの事。姑の実家は農作業のために牛を１頭飼っていて、その牛の世話をしているときの自分の気持ちを地元の言葉で書いたことを「それは、どういう事だね？」と詳しく知りたがり、その表現をとても気に入ってもらい、たびたび放課後に残され、作文を自分だけ書かされたとも話してました。
夏休みには、同僚の女先生とのデートにカモフラージュで連れて行かれ、名鉄電車に一緒に乗り、住吉神社まで行って、帰りがけには、同盟書林で本を１冊買ってもらい、「気をつけて帰りなさいね」と、住吉の駅まで2人に見送られ、独りぼっちで河和駅まで帰ってきたそうです。
そんな褒められた事がきっかけで、夢は小説家に。しかし、現実は甘くなく、農家から農家に嫁ぎ、本を買う余裕もない暮らし。働ぎづめの生活でも、活字に触れる事を諦めず、新聞は隅から隅まで、チラシさえも一字一句読み漁ったそうです。
姑は新美南吉に対しての評価が高くなると、嬉しかったのではと思うのですが、体調がすぐれない様子の新美南吉の話しが多くて、あまり知られていないエピソードとして私に伝えてくれてたのかな？
ハマグリ姫
