No.002 鴨川の床涼み~六月~

 風そよぎ、水とたわむる、夏の夕暮れ

 京の町では、五月の初めから九月の終わりまで、水辺に木のやぐらを組んで、涼をとる習慣がある。貴船や鞍馬の奥座敷では「川床」と書いて「かわどこ」と呼ぶが、鴨川沿いは「かわゆか」と呼んでいる。二条大橋より五条大橋の辺りまで、百軒を数えるお店の床が鴨川沿いにずらりと立ち並ぶ。畳に座卓の設えもあれば、板張りにパラソルテーブルの設えもあり。川床めぐりは初夏の京都の楽しみのひとつだ。

 床でごはん食べをしながら鴨川を見下ろすと、目に映るのは川べりに並んで座る恋人たち。可愛らしい少年少女から熟年カップルまで、ものの見事に等間隔に並んでいる光景は、酔客さえも唸らせる。恋の神様の物差しによる采配か。

 七月の初旬、この川床で舞妓さんをあげて宴を楽しむのが、京の旦那衆のステイタス。その後は必ず涼しい室内で次のお席を設えてあげる。「暑かったなあ、ようよう涼みや。」京の旦那衆はなんと女性に優しいことか。川床だけに、家の外での話ではあるが。
ひぃさま(松根裕美)
京都生まれ、京都育ち。
学生時代は日英を問わず朗読や作文に多く携わる。高校時代、裏千家主催学校茶道体験論文コンテストにて優秀賞受賞、第18回裏千家ハワイセミナーに招待。京都私学ESS連盟主催英語暗唱大会優勝、英語弁論大会優勝。大学時代、世界遺産「下鴨神社」で十二単王朝舞を学び、名月管絃祭で舞を奉納。現在は京がたりの舞台活動に加え、一般社団法人きものカラーコーディネーター協会認定講師として、きもの・色・ことばに関わる各種レッスンやコンサルティングを、名古屋を中心に各地で展開。きものカラーワークやセルフ和髪レッスンなど、地方や海外からも生徒が訪れる人気講座を運営。
インスタグラム→ @hiromimatsune
ひぃさま❀藤間勘萃 幻燈館
「十三詣り」動画を YouTubeでご覧いただけます。
QRコードを読み取っていただくか、「ひぃさま十三」で検索して下さい。
藤間勘萃
1958年に名古屋で生まれて、1977年にデビュー。
日本舞踊家 (宗家 藤間流 名執)/楽師としてNHK「日曜美術館」や「花の舞・花の宴」、養老孟司 (東京大学名誉教授)との「以心伝心・以身伝心」、久田舜一郎 (小鼓方 大倉流15代宗家)との「秋天の興」など放送や舞台に数多く携わる。作/編曲家として「世界デザイン博覧会」テーマ館音楽、名古屋市芸術祭主催公演テーマ曲、関西二期会オペラ、合唱曲「弥陀観音大勢至」(深井丸 興西寺所蔵)、「おとほぎ」(あいちオカリナ フェスタ テーマ曲)、音楽版「浄土真宗 正信偈草四句目下」(光壽山 阿彌陀寺所蔵)などを手掛ける。名古屋音楽大学 音楽学部 作曲学科卒業。日本福祉大学 社会福祉学部を経て、現在、 東海学園大学 教育学部にて講師。
ひぃさま❀藤間勘萃の
ホームページはこちら
Copyright©2003-2024 Akai Newspaper dealer
プライバシーポリシー
あかい新聞店・常滑店
新聞■折込広告取扱■求人情報■ちたろまん■中部国際空港配送業務
電話:0569-35-2861
あかい新聞店・武豊店
電話:0569-72-0356
■この指とまれ
■PDFインデックス
■ちょっとおじゃまします                   
■元気の出てくることばたち
No.002 鴨川の床涼み~六月~

風そよぎ、水とたわむる、夏の夕暮れ

 京の町では、五月の初めから九月の終わりまで、水辺に木のやぐらを組んで、涼をとる習慣がある。貴船や鞍馬の奥座敷では「川床」と書いて「かわどこ」と呼ぶが、鴨川沿いは「かわゆか」と呼んでいる。二条大橋より五条大橋の辺りまで、百軒を数えるお店の床が鴨川沿いにずらりと立ち並ぶ。畳に座卓の設えもあれば、板張りにパラソルテーブルの設えもあり。川床めぐりは初夏の京都の楽しみのひとつだ。

 床でごはん食べをしながら鴨川を見下ろすと、目に映るのは川べりに並んで座る恋人たち。可愛らしい少年少女から熟年カップルまで、ものの見事に等間隔に並んでいる光景は、酔客さえも唸らせる。恋の神様の物差しによる采配か。

 七月の初旬、この川床で舞妓さんをあげて宴を楽しむのが、京の旦那衆のステイタス。その後は必ず涼しい室内で次のお席を設えてあげる。「暑かったなあ、ようよう涼みや。」京の旦那衆はなんと女性に優しいことか。川床だけに、家の外での話ではあるが。
ひぃさま(松根裕美)
京都生まれ、京都育ち。
学生時代は日英を問わず朗読や作文に多く携わる。高校時代、裏千家主催学校茶道体験論文コンテストにて優秀賞受賞、第18回裏千家ハワイセミナーに招待。京都私学ESS連盟主催英語暗唱大会優勝、英語弁論大会優勝。大学時代、世界遺産「下鴨神社」で十二単王朝舞を学び、名月管絃祭で舞を奉納。現在は京がたりの舞台活動に加え、一般社団法人きものカラーコーディネーター協会認定講師として、きもの・色・ことばに関わる各種レッスンやコンサルティングを、名古屋を中心に各地で展開。きものカラーワークやセルフ和髪レッスンなど、地方や海外からも生徒が訪れる人気講座を運営。
インスタグラム→ @hiromimatsune
ひぃさま❀藤間勘萃 幻燈館
「十三詣り」動画を YouTubeでご覧いただけます。
QRコードを読み取っていただくか、「ひぃさま十三」で検索して下さい。
藤間勘萃
1958年に名古屋で生まれて、1977年にデビュー。
日本舞踊家 (宗家 藤間流 名執)/楽師としてNHK「日曜美術館」や「花の舞・花の宴」、養老孟司 (東京大学名誉教授)との「以心伝心・以身伝心」、久田舜一郎 (小鼓方 大倉流15代宗家)との「秋天の興」など放送や舞台に数多く携わる。作/編曲家として「世界デザイン博覧会」テーマ館音楽、名古屋市芸術祭主催公演テーマ曲、関西二期会オペラ、合唱曲「弥陀観音大勢至」(深井丸 興西寺所蔵)、「おとほぎ」(あいちオカリナ フェスタ テーマ曲)、音楽版「浄土真宗 正信偈草四句目下」(光壽山 阿彌陀寺所蔵)などを手掛ける。名古屋音楽大学 音楽学部 作曲学科卒業。日本福祉大学 社会福祉学部を経て、現在、 東海学園大学 教育学部にて講師。
ひぃさま❀藤間勘萃の
ホームページはこちら
Copyright©2003-2024 Akai Newspaper dealer
プライバシーポリシー
あかい新聞店・常滑店
新聞■折込広告取扱■求人情報■ちたろまん■中部国際空港配送業務
電話:0569-35-2861
あかい新聞店・武豊店
電話:0569-72-0356
No.002 鴨川の床涼み~六月~
 
風そよぎ、水とたわむる、夏の夕暮れ

 京の町では、五月の初めから九月の終わりまで、水辺に木のやぐらを組んで、涼をとる習慣がある。貴船や鞍馬の奥座敷では「川床」と書いて「かわどこ」と呼ぶが、鴨川沿いは「かわゆか」と呼んでいる。二条大橋より五条大橋の辺りまで、百軒を数えるお店の床が鴨川沿いにずらりと立ち並ぶ。畳に座卓の設えもあれば、板張りにパラソルテーブルの設えもあり。川床めぐりは初夏の京都の楽しみのひとつだ。

 床でごはん食べをしながら鴨川を見下ろすと、目に映るのは川べりに並んで座る恋人たち。可愛らしい少年少女から熟年カップルまで、ものの見事に等間隔に並んでいる光景は、酔客さえも唸らせる。恋の神様の物差しによる采配か。

 七月の初旬、この川床で舞妓さんをあげて宴を楽しむのが、京の旦那衆のステイタス。その後は必ず涼しい室内で次のお席を設えてあげる。「暑かったなあ、ようよう涼みや。」京の旦那衆はなんと女性に優しいことか。川床だけに、家の外での話ではあるが。
ひぃさま(松根裕美)
京都生まれ、京都育ち。
学生時代は日英を問わず朗読や作文に多く携わる。高校時代、裏千家主催学校茶道体験論文コンテストにて優秀賞受賞、第18回裏千家ハワイセミナーに招待。京都私学ESS連盟主催英語暗唱大会優勝、英語弁論大会優勝。大学時代、世界遺産「下鴨神社」で十二単王朝舞を学び、名月管絃祭で舞を奉納。現在は京がたりの舞台活動に加え、一般社団法人きものカラーコーディネーター協会認定講師として、きもの・色・ことばに関わる各種レッスンやコンサルティングを、名古屋を中心に各地で展開。きものカラーワークやセルフ和髪レッスンなど、地方や海外からも生徒が訪れる人気講座を運営。
インスタグラム→ @hiromimatsune
ひぃさま❀藤間勘萃 幻燈館
「十三詣り」動画を YouTubeでご覧いただけます。
QRコードを読み取っていただくか、「ひぃさま十三」で検索して下さい。
藤間勘萃
1958年に名古屋で生まれて、1977年にデビュー。
日本舞踊家 (宗家 藤間流 名執)/楽師としてNHK「日曜美術館」や「花の舞・花の宴」、養老孟司 (東京大学名誉教授)との「以心伝心・以身伝心」、久田舜一郎 (小鼓方 大倉流15代宗家)との「秋天の興」など放送や舞台に数多く携わる。作/編曲家として「世界デザイン博覧会」テーマ館音楽、名古屋市芸術祭主催公演テーマ曲、関西二期会オペラ、合唱曲「弥陀観音大勢至」(深井丸 興西寺所蔵)、「おとほぎ」(あいちオカリナ フェスタ テーマ曲)、音楽版「浄土真宗 正信偈草四句目下」(光壽山 阿彌陀寺所蔵)などを手掛ける。名古屋音楽大学 音楽学部 作曲学科卒業。日本福祉大学 社会福祉学部を経て、現在、 東海学園大学 教育学部にて講師。
ひぃさま❀藤間勘萃の
ホームページはこちら