入口と出口の無い道（『なつかしき道』本紙第４１６号）の近くで、畑を耕す年配の男性がいたので話しかけた。お百姓ではなく『生炊きしらす佃煮』の開発者だという。
　私「‥ということは、先代は師崎の○○で△△だった方の後継者さん？」、見事的中。先回書いた『イカスミ』が苦手の原因が一気に蘇った。
　というのは‥、中学校への道は現国道２４７号を徒歩。当時は新師崎の埋め立て前で、道路の海側はコンクリートの波返し。その上に、釜ゆでされたシラスが広げられた木枠が、片名の入り口あたりまで６、７００ｍにわたって天日干しされた。
　歩きながらひとつまみ、ふたつまみ‥。飽きてくると混入している小魚の方がむしろ美味しくなる。ところが、小さなイカを食べた時、苦手な線香の香りのする『お仏飯』みたいだったのだ。イカの味は知っていたので、歩きながら「これは丸ごと食べたせいで、原因は『イカスミ』だろう」と。
　「‥つまみ食いして、ごめんなさい」と謝った。
　先代は八百屋的な行商もやっていて、よく吠える犬を連れていた。５歳の頃用心していたのに突然尻を甘噛みされ、とても怖かった。
　そのこともお話したら、シラスなどの天日干しを夕方片付けて保管するが、その番犬だったそうな。歯形が残ることは無かったが、それ以来犬もとても苦手だ。
　そんな訳で、いまだ克服できない『イカスミ』と、食べ物ではないが苦手な『犬』、たまたま話しかけたのがきっかけで、『克服』できない二つの原因に一気に話が繋がった。
　父と母代わりだった伯父と犬の『トム』の古い写真。もし私が生まれてからも『トム』がいたならば、きっと犬好きになっていたかも。
　『イカスミ』は、つまみ食い通学などという悪行をしなければ、苦手にはならなかったかも。
　‥‥いろいろと想う。
元気の出てくることばたち
ちょっとおじゃまします
この指とまれ
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■元気の出てくることばたち
　入口と出口の無い道（『なつかしき道』本紙第４１６号）の近くで、畑を耕す年配の男性がいたので話しかけた。お百姓ではなく『生炊きしらす佃煮』の開発者だという。
　私「‥ということは、先代は師崎の○○で△△だった方の後継者さん？」、見事的中。先回書いた『イカスミ』が苦手の原因が一気に蘇った。
　というのは‥、中学校への道は現国道２４７号を徒歩。当時は新師崎の埋め立て前で、道路の海側はコンクリートの波返し。その上に、釜ゆでされたシラスが広げられた木枠が、片名の入り口あたりまで６、７００ｍにわたって天日干しされた。
　歩きながらひとつまみ、ふたつまみ‥。飽きてくると混入している小魚の方がむしろ美味しくなる。ところが、小さなイカを食べた時、苦手な線香の香りのする『お仏飯』みたいだったのだ。イカの味は知っていたので、歩きながら「これは丸ごと食べたせいで、原因は『イカスミ』だろう」と。
　「‥つまみ食いして、ごめんなさい」と謝った。
　先代は八百屋的な行商もやっていて、よく吠える犬を連れていた。５歳の頃用心していたのに突然尻を甘噛みされ、とても怖かった。
　そのこともお話したら、シラスなどの天日干しを夕方片付けて保管するが、その番犬だったそうな。歯形が残ることは無かったが、それ以来犬もとても苦手だ。
　そんな訳で、いまだ克服できない『イカスミ』と、食べ物ではないが苦手な『犬』、たまたま話しかけたのがきっかけで、『克服』できない二つの原因に一気に話が繋がった。
　父と母代わりだった伯父と犬の『トム』の古い写真。もし私が生まれてからも『トム』がいたならば、きっと犬好きになっていたかも。
　『イカスミ』は、つまみ食い通学などという悪行をしなければ、苦手にはならなかったかも。
　‥‥いろいろと想う。
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　入口と出口の無い道（『なつかしき道』本紙第４１６号）の近くで、畑を耕す年配の男性がいたので話しかけた。お百姓ではなく『生炊きしらす佃煮』の開発者だという。
　私「‥ということは、先代は師崎の○○で△△だった方の後継者さん？」、見事的中。先回書いた『イカスミ』が苦手の原因が一気に蘇った。
　というのは‥、中学校への道は現国道２４７号を徒歩。当時は新師崎の埋め立て前で、道路の海側はコンクリートの波返し。その上に、釜ゆでされたシラスが広げられた木枠が、片名の入り口あたりまで６、７００ｍにわたって天日干しされた。
　歩きながらひとつまみ、ふたつまみ‥。飽きてくると混入している小魚の方がむしろ美味しくなる。ところが、小さなイカを食べた時、苦手な線香の香りのする『お仏飯』みたいだったのだ。イカの味は知っていたので、歩きながら「これは丸ごと食べたせいで、原因は『イカスミ』だろう」と。
　「‥つまみ食いして、ごめんなさい」と謝った。
　先代は八百屋的な行商もやっていて、よく吠える犬を連れていた。５歳の頃用心していたのに突然尻を甘噛みされ、とても怖かった。
　そのこともお話したら、シラスなどの天日干しを夕方片付けて保管するが、その番犬だったそうな。歯形が残ることは無かったが、それ以来犬もとても苦手だ。
　そんな訳で、いまだ克服できない『イカスミ』と、食べ物ではないが苦手な『犬』、たまたま話しかけたのがきっかけで、『克服』できない二つの原因に一気に話が繋がった。
　父と母代わりだった伯父と犬の『トム』の古い写真。もし私が生まれてからも『トム』がいたならば、きっと犬好きになっていたかも。
　『イカスミ』は、つまみ食い通学などという悪行をしなければ、苦手にはならなかったかも。
　‥‥いろいろと想う。