楽市楽座 は夫婦二人っきりで北海道から沖縄までを巡る野外劇団でございまして、何が凄いってさ、そりゃあなたね、寺社や公園へトラックと自家用車(寝泊まりできるように設えられた)で乗り入れるてえと、そこに池を作っちまって、浮かべたお盆みてえな舞台を水の流れでもってクルクル回しちまうってんですから! で、会場に出掛けて行きますてえと色とりどりの折り紙が配られましてね、それをこうやって投げ銭にするんです。
「炎の鳥」は、北へ向けて飛べなくなった年老いたツルとそこへ戻ってきたツバメ(本来なら出会うはずのない二羽の渡り鳥)が恋をしちまう物語。これが面白くって、あたしなんざぁ出番ギリギリまで芝居に見入っちまったもんです。
中入りに新作「花筏」を引っ提げてお目見えした ひぃさま☆藤間勘萃 。 そよそよと揺れる桜 照らしゆく月の色 はらはらと舞う花びら 浮かべゆく水面 小学生のころ銀閣寺と南禅寺を結ぶ疏水道の近所に住んでいたひぃさまは、桜の季節になると真夜中にそっと布団を抜け出して、一人こっそり疏水道で夜桜見物をした。ある風の強い晩、そこで見た人影は…。
さてさて、ものがたりは良い所に差し掛かっておりますが、この続きはパソコンやスマホのYouTubeにてひぃさまはないかだをご検索の上。 「花筏」に咲いた色とりどりの投げ銭は熊手と籠で頂戴します、へえ。
舞台が跳ねて、記念写真を撮るやら、同い年の座長と来し方行く末なんぞを語らうやら。
弟子の柚月ちゃん、今回は手作りマイクを引っ提げてのお目見え。このマイクの性能がどれだけ凄いかについて一所懸命に語ってくれた。 「下のストローをね、こうやって上に押すとぉ、マイクにお花が咲くんだよっ 」 それ、音とは関係ないから。
江戸時代から建つ築380年の蔵の壁に掲げられたのは、主催の安保成子女史(有松絞りデザインABO NON KIKAKU代表)による片野絞り青海波。 祇園祭、時代祭、おけら詣り、十三詣り、そして花筏…夏から春へと京の四季を巡ったひぃさま?藤間勘萃。アンコールには、こともあろうにビートルズの名曲「イン・マイ・ライフ」を。
ご用とお急ぎのない方は、お手元のパソコンやスマホのYouTubeにてひぃさまインマイライフをご検索の上お付き合いのほどを。 蔵での芸が終わると庭に出て、仏蘭西料理の板長がこしらえるあり得ないバーベキューの宴へ。
ひぃさまは乾杯の音頭を取り、勘萃は呑み喰いそっち退けでお客さまを持てなす、お座敷に上がった芸妓と幇間みてえにね。
お袋がお世話になっている老人ホームを訪ねた。手土産にしたマペットのクマさんを差し出すと、お袋は「うわあ、可愛い 」と何年ぶりかで聞く大きな声を上げた。さっそくクマさんに手を入れたお袋は、何度も何度も「ありがとう」と言い、その度にクマさんはお辞儀をさせられた。 「仲良くしようね」とクマさんに語りかけるお袋は、まるっきりの幼子だ。これまでは愛読していた雑誌やら、最新型のポケットラジオやら、大人向けのぬり絵やらを手土産にしてきたけど、それは、以前のようなお袋であって欲しい…というあたしの身勝手だったように思う。これからは孫娘の顔を見に行くつもりでいなくちゃね。
「そやけどな、お前はん?芸いうもんは、生身の演者を見たり聴いたりしてこそのもんやんね?写真と文字だけで伝わるんやろか…」
「そういうこたぁねえ、原稿を送る前に言ってくんねえな。」
K ANSUI F UJIMA
藤間勘萃 ( ふじま かんすい ) 1958年に名古屋で生まれて、1977年にデビューいたしましたので、もう長いこと芸の道をとぼとぼと歩いております。 日本舞踊家として江戸を踊り、作編曲家としてオペラから演歌までを手掛け西洋琵琶でバッハを弾き唄う…三足の草鞋は満遍なく擦り減っておるのでございます。 ☆日本舞踊家(宗家 藤間流 名執)/楽師としてNHK「日曜美術館」や「花の舞・花の宴」、養老孟司(東京大学名誉教授)との「以心伝心・以身伝心」、久田舜一郎(小鼓方 大倉流15代宗家)との「秋天の興」…など放送や舞台に数多く携わる。 ☆作/編曲家として「世界デザイン博覧会」テーマ館音楽、名古屋市芸術祭主催公演テーマ曲「生まれたから」、Tosh(i X Japan)のミニ・アルバム、関西二期会オペラ(アメーリア舞踏会へ行く、コジ・ファン・トゥッテ、ヘンゼルとグレーテル)、合唱曲「弥陀観音大勢至」(深井丸 興西寺所蔵)、「おとほぎ」(あいちオカリナ フェスタ テーマ曲)、音楽版「浄土真宗 正信偈草四句目下」(光壽山 阿彌陀寺所蔵)などを手掛ける。
1980 中部日本ギター協会「協会賞」 1982 名古屋音楽大学 音楽学部 作曲学科 卒業 1984 日本ギタリスト会議「最優秀新人賞」 1984 ~ 2003 日本福祉大学 社会福祉学部にて講師 2006 ~ 2018 琴修会、ライリッシュ・オカリナ連盟 音楽顧問 2021 ~ 東海学園大学 教育学部にて講師
楽市楽座 は夫婦二人っきりで北海道から沖縄までを巡る野外劇団でございまして、何が凄いってさ、そりゃあなたね、寺社や公園へトラックと自家用車(寝泊まりできるように設えられた)で乗り入れるてえと、そこに池を作っちまって、浮かべたお盆みてえな舞台を水の流れでもってクルクル回しちまうってんですから! で、会場に出掛けて行きますてえと色とりどりの折り紙が配られましてね、それをこうやって投げ銭にするんです。
「炎の鳥」は、北へ向けて飛べなくなった年老いたツルとそこへ戻ってきたツバメ(本来なら出会うはずのない二羽の渡り鳥)が恋をしちまう物語。これが面白くって、あたしなんざぁ出番ギリギリまで芝居に見入っちまったもんです。
中入りに新作「花筏」を引っ提げてお目見えした ひぃさま☆藤間勘萃 。 そよそよと揺れる桜 照らしゆく月の色 はらはらと舞う花びら 浮かべゆく水面 小学生のころ銀閣寺と南禅寺を結ぶ疏水道の近所に住んでいたひぃさまは、桜の季節になると真夜中にそっと布団を抜け出して、一人こっそり疏水道で夜桜見物をした。ある風の強い晩、そこで見た人影は…。
さてさて、ものがたりは良い所に差し掛かっておりますが、この続きはパソコンやスマホのYouTubeにてひぃさまはないかだをご検索の上。 「花筏」に咲いた色とりどりの投げ銭は熊手と籠で頂戴します、へえ。
舞台が跳ねて、記念写真を撮るやら、同い年の座長と来し方行く末なんぞを語らうやら。
弟子の柚月ちゃん、今回は手作りマイクを引っ提げてのお目見え。このマイクの性能がどれだけ凄いかについて一所懸命に語ってくれた。 「下のストローをね、こうやって上に押すとぉ、マイクにお花が咲くんだよっ 」 それ、音とは関係ないから。
江戸時代から建つ築380年の蔵の壁に掲げられたのは、主催の安保成子女史(有松絞りデザインABO NON KIKAKU代表)による片野絞り青海波。 祇園祭、時代祭、おけら詣り、十三詣り、そして花筏…夏から春へと京の四季を巡ったひぃさま?藤間勘萃。アンコールには、こともあろうにビートルズの名曲「イン・マイ・ライフ」を。
ご用とお急ぎのない方は、お手元のパソコンやスマホのYouTubeにてひぃさまインマイライフをご検索の上お付き合いのほどを。 蔵での芸が終わると庭に出て、仏蘭西料理の板長がこしらえるあり得ないバーベキューの宴へ。
ひぃさまは乾杯の音頭を取り、勘萃は呑み喰いそっち退けでお客さまを持てなす、お座敷に上がった芸妓と幇間みてえにね。
お袋がお世話になっている老人ホームを訪ねた。手土産にしたマペットのクマさんを差し出すと、お袋は「うわあ、可愛い 」と何年ぶりかで聞く大きな声を上げた。さっそくクマさんに手を入れたお袋は、何度も何度も「ありがとう」と言い、その度にクマさんはお辞儀をさせられた。 「仲良くしようね」とクマさんに語りかけるお袋は、まるっきりの幼子だ。これまでは愛読していた雑誌やら、最新型のポケットラジオやら、大人向けのぬり絵やらを手土産にしてきたけど、それは、以前のようなお袋であって欲しい…というあたしの身勝手だったように思う。これからは孫娘の顔を見に行くつもりでいなくちゃね。
「そやけどな、お前はん?芸いうもんは、生身の演者を見たり聴いたりしてこそのもんやんね?写真と文字だけで伝わるんやろか…」
「そういうこたぁねえ、原稿を送る前に言ってくんねえな。」
K ANSUI F UJIMA
藤間勘萃 ( ふじま かんすい ) 1958年に名古屋で生まれて、1977年にデビューいたしましたので、もう長いこと芸の道をとぼとぼと歩いております。 日本舞踊家として江戸を踊り、作編曲家としてオペラから演歌までを手掛け西洋琵琶でバッハを弾き唄う…三足の草鞋は満遍なく擦り減っておるのでございます。 ☆日本舞踊家(宗家 藤間流 名執)/楽師としてNHK「日曜美術館」や「花の舞・花の宴」、養老孟司(東京大学名誉教授)との「以心伝心・以身伝心」、久田舜一郎(小鼓方 大倉流15代宗家)との「秋天の興」…など放送や舞台に数多く携わる。 ☆作/編曲家として「世界デザイン博覧会」テーマ館音楽、名古屋市芸術祭主催公演テーマ曲「生まれたから」、Tosh(i X Japan)のミニ・アルバム、関西二期会オペラ(アメーリア舞踏会へ行く、コジ・ファン・トゥッテ、ヘンゼルとグレーテル)、合唱曲「弥陀観音大勢至」(深井丸 興西寺所蔵)、「おとほぎ」(あいちオカリナ フェスタ テーマ曲)、音楽版「浄土真宗 正信偈草四句目下」(光壽山 阿彌陀寺所蔵)などを手掛ける。
1980 中部日本ギター協会「協会賞」 1982 名古屋音楽大学 音楽学部 作曲学科 卒業 1984 日本ギタリスト会議「最優秀新人賞」 1984 ~ 2003 日本福祉大学 社会福祉学部にて講師 2006 ~ 2018 琴修会、ライリッシュ・オカリナ連盟 音楽顧問 2021 ~ 東海学園大学 教育学部にて講師
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楽市楽座 は夫婦二人っきりで北海道から沖縄までを巡る野外劇団でございまして、何が凄いってさ、そりゃあなたね、寺社や公園へトラックと自家用車(寝泊まりできるように設えられた)で乗り入れるてえと、そこに池を作っちまって、浮かべたお盆みてえな舞台を水の流れでもってクルクル回しちまうってんですから! で、会場に出掛けて行きますてえと色とりどりの折り紙が配られましてね、それをこうやって投げ銭にするんです。
「炎の鳥」は、北へ向けて飛べなくなった年老いたツルとそこへ戻ってきたツバメ(本来なら出会うはずのない二羽の渡り鳥)が恋をしちまう物語。これが面白くって、あたしなんざぁ出番ギリギリまで芝居に見入っちまったもんです。
中入りに新作「花筏」を引っ提げてお目見えした ひぃさま☆藤間勘萃 。 そよそよと揺れる桜 照らしゆく月の色 はらはらと舞う花びら 浮かべゆく水面 小学生のころ銀閣寺と南禅寺を結ぶ疏水道の近所に住んでいたひぃさまは、桜の季節になると真夜中にそっと布団を抜け出して、一人こっそり疏水道で夜桜見物をした。ある風の強い晩、そこで見た人影は…。
さてさて、ものがたりは良い所に差し掛かっておりますが、この続きはパソコンやスマホのYouTubeにてひぃさまはないかだをご検索の上。 「花筏」に咲いた色とりどりの投げ銭は熊手と籠で頂戴します、へえ。
舞台が跳ねて、記念写真を撮るやら、同い年の座長と来し方行く末なんぞを語らうやら。
弟子の柚月ちゃん、今回は手作りマイクを引っ提げてのお目見え。このマイクの性能がどれだけ凄いかについて一所懸命に語ってくれた。 「下のストローをね、こうやって上に押すとぉ、マイクにお花が咲くんだよっ 」 それ、音とは関係ないから。
江戸時代から建つ築380年の蔵の壁に掲げられたのは、主催の安保成子女史(有松絞りデザインABO NON KIKAKU代表)による片野絞り青海波。 祇園祭、時代祭、おけら詣り、十三詣り、そして花筏…夏から春へと京の四季を巡ったひぃさま?藤間勘萃。アンコールには、こともあろうにビートルズの名曲「イン・マイ・ライフ」を。
ご用とお急ぎのない方は、お手元のパソコンやスマホのYouTubeにてひぃさまインマイライフをご検索の上お付き合いのほどを。 蔵での芸が終わると庭に出て、仏蘭西料理の板長がこしらえるあり得ないバーベキューの宴へ。
ひぃさまは乾杯の音頭を取り、勘萃は呑み喰いそっち退けでお客さまを持てなす、お座敷に上がった芸妓と幇間みてえにね。
お袋がお世話になっている老人ホームを訪ねた。手土産にしたマペットのクマさんを差し出すと、お袋は「うわあ、可愛い 」と何年ぶりかで聞く大きな声を上げた。さっそくクマさんに手を入れたお袋は、何度も何度も「ありがとう」と言い、その度にクマさんはお辞儀をさせられた。 「仲良くしようね」とクマさんに語りかけるお袋は、まるっきりの幼子だ。これまでは愛読していた雑誌やら、最新型のポケットラジオやら、大人向けのぬり絵やらを手土産にしてきたけど、それは、以前のようなお袋であって欲しい…というあたしの身勝手だったように思う。これからは孫娘の顔を見に行くつもりでいなくちゃね。
「そやけどな、お前はん?芸いうもんは、生身の演者を見たり聴いたりしてこそのもんやんね?写真と文字だけで伝わるんやろか…」
「そういうこたぁねえ、原稿を送る前に言ってくんねえな。」
藤間勘萃 ( ふじま かんすい ) 1958年に名古屋で生まれて、1977年にデビューいたしましたので、もう長いこと芸の道をとぼとぼと歩いております。 日本舞踊家として江戸を踊り、作編曲家としてオペラから演歌までを手掛け西洋琵琶でバッハを弾き唄う…三足の草鞋は満遍なく擦り減っておるのでございます。 ☆日本舞踊家(宗家 藤間流 名執)/楽師としてNHK「日曜美術館」や「花の舞・花の宴」、養老孟司(東京大学名誉教授)との「以心伝心・以身伝心」、久田舜一郎(小鼓方 大倉流15代宗家)との「秋天の興」…など放送や舞台に数多く携わる。 ☆作/編曲家として「世界デザイン博覧会」テーマ館音楽、名古屋市芸術祭主催公演テーマ曲「生まれたから」、Tosh(i X Japan)のミニ・アルバム、関西二期会オペラ(アメーリア舞踏会へ行く、コジ・ファン・トゥッテ、ヘンゼルとグレーテル)、合唱曲「弥陀観音大勢至」(深井丸 興西寺所蔵)、「おとほぎ」(あいちオカリナ フェスタ テーマ曲)、音楽版「浄土真宗 正信偈草四句目下」(光壽山 阿彌陀寺所蔵)などを手掛ける。 1980 中部日本ギター協会「協会賞」 1982 名古屋音楽大学 音楽学部 作曲学科 卒業 1984 日本ギタリスト会議「最優秀新人賞」 1984 ~ 2003 日本福祉大学 社会福祉学部にて講師 2006 ~ 2018 琴修会、ライリッシュ・オカリナ連盟 音楽顧問 2021 ~ 東海学園大学 教育学部にて講師
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