海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 この人ほど穏やかな人は少ない。そして、考え方も穏当で、センスのいい人だと思う。「やることだらけで、時間がない」と、石川さんはいう。
 ボランティアで、鯉江新聞防犯協会の会長を23年間、務めている。子どもたちを地域で守っていかなければいけないとの思いから、小学生の登下校時の付き添いを買って出ている。その小学生たちからは、じゃんけんおじさんと呼ばれている。このニックネームは歴代の小学生から現在まで受け継がれているという。石川さんは緊張する子どもたちに、じゃんけんをして和ませる。柔らかな感性とユニークな視点、抜群の話術から生み出される石川マジックは、どの子どもたちからも一様に緊張が解かれ、笑顔でじゃんけんをしてくれるという。そんな子どもたちは地域の宝だと、石川さんはいう。子どもたちの笑顔は生きがいだともいう。子どもたちと過ごす時間は、家族と過ごす時間と同じくらい大切な時間だという。
 石川さんには深く深く感動を覚えることが、たくさんある。その中の一つが早朝の墓地の清掃活動だ。六地蔵さんのお花を替えて、お線香の灰をこして…と、ボランティアで33年間続けている。石川さんの座右の銘は『与えて求めず』。人生はギブアンドテイクという私に、石川さんは「あなたも土曜日の朝5時30分から、いらっしゃい。そうした行動から心が洗われるから…」という。改めて、石川さんには敬服する。石川さんと話していると、私の胸の奥が窮屈になってくる。そして、改めて私には全くボランティア精神を持ち合わせていないことに痛感する。
 趣味は山登り。毎年7月の某日は、孫と一緒に富士山の御来光を楽しむ。神秘的であっという感動を覚えるという。
 石川さんはこうした行動から、神仏からもらう力や目に見えないものからもらう力が得られるという。元気で健康でいられることに、毎日感謝しているという。
 比叡山延暦寺に修験者として籍を置いている。
 本業は理容師。
(赤井伸衣)