海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 祖父は焼き物を始めて初代、2代目の父、3代目の山田陶山を尚寛さんが継いだ。陶山さんは昨年から本格的に焼き物を始めた。30数年前に始めた焼き物だったが、改めて土で作品を表現する陶芸に刺激を受けたのは、「この常滑の焼き物を世界に発信しんといかん!!盛り上げんといかん!!」という強い思いからだった。昨今、常滑の焼き物は元気がないといわれている。4月から、陶山さんは「手造り急須の会」会長を務めることになった。
 近年、常滑にはアメリカ人からの買付けも多々あると聞く。健康志向ブームも手伝って、今やヨーロッパでは緑茶ブームだと教えてくれた。そのヨーロッパやアメリカに常滑の急須を紹介できたら…、道すじだけでも…と、日々、暗中模索の状態だ。そして、徐々に売れるような道しるべが築けたら…と、話した。陶山さんはきっと、先進的な考えの持ち主なのだろう。陶山さんの常滑焼を世界に発信する思いは無限大に広がっている。
 陶山さんは何かを作ったり、表現したりすることは根本的に大好きなようだ。工事現場から出てきた土に砂を混ぜて、オリジナルの粘土を作ってみたりと、土には相当苦労しているという。その土で急須を作ることが一番の楽しみという。急須には胴や手、口などの幾つかのパーツがあるからだ。「急須に釉薬がかかっていて、これは珍しいよ!!」と、出された水色の急須は、日本の急須が新感覚のティーポットに生まれ変わったような感じだった。
 陶芸仲間は陶山さんを、物をよく知っている人、知識のある人という。知識がなければ急須は作れないと陶山さん自身は断言する。土の力だけで急須の魅力に引きずり込めるように、そういう作家でありたいと心底思っている。
 今年10月に東京、銀座で個展を予定している。
(赤井伸衣)