海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 永柳さんはギャラリー煙のオーナーでもあり、陶芸家でもある。
 永柳さんは食べるため、生活をするために陶芸を始めたというが、永柳さんの作り出す作品は、その話しぶりからは想像しがたい心意気が感じられる。「それなりに使いやすくないとね」と、粉引の湯呑に冷茶を入れてくれた。自然の土から生まれるやさしい風合い、釉薬が醸し出すおおらかさが宿っている。永柳さんの作品をオーダーするファンは多いという。困った時に大好きな湯呑でお茶を飲み、器で食事をするなかで、喜びをたくさんの人に感じてもらえたらという、作り手の思いにホッとするのだろう。そして、そのどの作品も気取ることなく、あたたかく感じられる。
 10年前のことだった。病気をしたことがきっかけで、お地蔵さんを描き始めた。奈良に出掛けた際、薬師如来が降りてきて、「あなたはやっぱり、物作りをしなきゃいけない」と永柳さんに伝えた。自分から笑うことで、前向きの人生が送れる。笑っていたら相手にも伝わると、永柳さんはそっと教えている。お地蔵さんの生まれた秘話を知ると、余計に愛しくなってくる。永柳さんが描くお地蔵さんは「微笑み地蔵」として、ファンに親しまれている。「微笑み地蔵」は、ギャラリー煙で販売されている。
 夏の到来とともに、永柳さんを熱くさせているものが、体験型の観光・交流施設の建設だ。ここでは、地域の人も含め、観光客に陶芸・そば打ち・ジャム作り・農作業など都会にはないコミュニティ感覚を楽しめる場となればと、永柳さんの思いは膨らんでいる。
 永柳さんは冗談が大好きで、お話をしていても何だか、漫才をしているような気取らない人柄であった。

ギャラリー煙
 常滑市瀬木町1−3
 0569−34−6869
 営業時間 10:00〜17:00
 定休日 第1・3日曜日 

(赤井伸衣)