海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 「とびっきりの可愛い女の子を紹介してあげる」と甘い言葉に誘われ、出掛けてみた。初対面なのに、私に話しかけてくる素顔はシンプルで、とびっきり可愛かった。そして、ノリの良さもいい。その、とびっきり可愛い女の子は増田光さんだ。大学を卒業後、常滑に来た。現在、吉川千香子さんの工房で腕を磨く日々だ。千香子さんといえば、大胆な絵柄で遊び心を感じさせる、洗練された大人の陶磁器を手がける作家として、国内外で大活躍の方だ。
 月曜日から土曜日までの午前9時から午後7時までを千香子さんの工房で過ごす。そんな生活も腕を磨くために常滑に来たのだから、全く苦にしない。むしろ、謳歌している。
 土の全てを知り尽くしている千香子さんの無駄のない土の使い方に驚いたと話す。また、千香子さんは丁寧に楽しく作る技術も教えてくれる。彼女の自宅には、仕事場と電気窯がある。帰宅後は、この仕事場で数時間土と向き合うのが日課だ。
 自宅の仕事場には、彼女が手がけた1メートル程の大きなクマのオブジェがいくつか置かれていた。土が元来もつ感性をくみ取りながら、愛着を感じさせるクマたちだった。彼女には、とっても大事にしているクマのぬいぐるみがある。そのクマを眺めていると、愛くるしさを感じたりしながら、アイデアも広がっていくという。以前は背伸びをしていた作品づくりも、今では千香子さんの影響を受けながら、作りたいものを作る余裕も出てきた。千香子さんがそうであるように、いくつになってもおおらかな気持ちで作陶していきたいと、話してくれた。このクマたちは、心身ともに癒しのひとときにいざなってくれる。
 趣味は読書。休日は彼女がオアシスという、常滑市立図書館で過ごす。今は、インカ帝国とペルーの焼き物に興味があるという。ペルーの焼き物には何か通ずるものがあるという。
 陶芸大好き、吉川千香子さん大好きの彼女だった。
(赤井伸衣)