海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 焼き物と光のコラボレーションを楽しむ人がいる。その人は、水上直嗣さんである。祖父は、ロクロを引くことから彫り・焼成・仕上げなどの全工程を一人でこなすことのできた、常滑でたった一人の篆刻士だった。父は、手作りの茶器を専門に手がける職人だった。だが、水上さんが興味を示したものは、祖父や父が極めた伝統的な焼き物ではなく、アート的な焼き物だった。
 水上さんの代表作は、焼き物から光を出そう。そんな思いが凝縮された、「影を楽しむアート的なランプ」だ。この作品は、お客さんの反応もよかったし、一段と作陶に活気づいた。のちに、この「影を楽しむアート的なランプ」は、長三賞陶業展デザイン部門奨励賞に入賞することとなった。そのランプは、更にバージョンアップし続け、当時の常滑には画期的ともいえる作品だった。全長4mの光る壁画にも挑戦した。ランプを床一面に並べて、影を楽しんだこともあった。室内という小さな空間に漂う光の影は幻想的だった。「影を楽しむアート的なランプ」は優美で美しい曲線が、そのまま影となっていた。水上さんは、「影を楽しむアート的なランプ」の他に日用雑器も手がけている。こちらの日用雑器は古典模様が施され、シンプルであり、使いやすいと、絶大な人気を誇っている。来年1月18日(金)から30日(水)まで、方円館で個展を予定している。
 もう一つの水上さんの顔は、カフェ&ギャラリー“JOINT”のオーナーシェフだ。
 “JOINT”は、ランチとコーヒーが自慢のお店だ。オーナーシェフのロック好きが高じて、店内は70年代のロックの曲が流れている。ロック好きとコーヒー好き、焼き物好きの常連客で賑わっている。オーナーシェフいち押しは、オーナーシェフ自身が手がけた器でおもてなしされるランチという。ランチの予約をすれば、デザート付きというのも嬉しい。注文を受けてから豆を挽くコーヒーは、全てが一杯出しといい、コーヒー豆はオーナーシェフのオリジナルと、こだわりの詰まったものばかりだ。アイスコーヒーは、飲んでいると濃くなってくる。計算されたものであっても、ちょっぴりココロをくすぐられるコーヒーだ。
 陶芸だって、料理だって、物を作ることには変わりはない。それが、水上さん主義。“JOINT”は、水上さんの料理の腕前と焼き物のセンスを楽しむことのできるお店だ。

カフェ&ギャラリー“JOINT”
(0569)35−5539 月曜定休

(赤井伸衣)