海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
ちょっとおじゃまします
 ただただ陶芸が好きだからという理由で、何年も陶芸教室に通い続けた。陶芸教室では満足することができず、造形感覚を磨くために共栄窯セラミックアートスクール特別研修生コースに通い始めた。そこは、間瀬さんが抱いていた陶芸のイメージをはるかに超える満足感を得て卒業した。卒業して、六年が経過した。
 その後は迷って迷って、ご主人の応援にも後押しされ、共栄窯の一角に工房を構えた。その工房は、間瀬さんの隠れ家的存在でありながら、マンネリ化した想像力を刺激し、挑発する場所である。また、新たな創作意欲が生まれる場所でもある。室内は廃材の味噌樽のふたを利用したテーブルに、ガーデニングを趣味とする間瀬さんの育てた草木が、奥ゆかしい女性を連想させるかのように飾られていた。
 棚には、長石釉のボール・染め付けの湯呑・黄瀬戸と織部の器。干支のトリシリーズの食器なども飾られている。愛くるしいトリの表情に、私も小さく微笑んだ。焼き物の全てを楽しんでいるかのように、間瀬さんの作品が並べられていた。友人の勧めもあり、陶人形にも挑戦中という。「私、器から陶人形まで広げすぎちゃって…」と、苦笑いをする。面白くて、楽しくて、嬉しいこといっぱいと、あれこれと実に楽しく話す。
 なかでも一番間瀬さんを虜にしているものが、山野草である。小さな陶器の鉢に草と花を抜群のセンスで植えつける。みんな違って、個性があって季節感が楽しめる。どうやら、山野草には美と優しさを引き出す魔法があるようだ。夏はまっすぐに伸びた草に清涼感を感じ、冬は一生懸命に咲き誇る草花に力強さを感じ、四季折々に違う草花を密やかに楽しめる。間瀬さんは、毎日草花と向き合っていたいという。
 六月三日(金)から五日(日)まで、とこなめ焼卸団地セラモールで蒼樹会展が開催される。間瀬さんも出展をしている。
(赤井伸衣)