海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 「どこまでも広がっている、新舞子の夕焼けはきれいだよ」と誘われ、これはぜいたくな夜景前の新舞子を独り占めしちゃおうと、出掛けた。外は、底冷えする寒さだった。そんな中でも素足に万年草履、作務衣姿にマフラー、煙草をくわえ、自らを ”おいら” と呼ぶ中年のおじさんが現れた。LIMAのオーナー、大久保さんだ。どこか、時代を感じさせるユニークな人であった。う〜ん、もう少し、ロマンティックだと嬉しいけどなぁ・・・。
 人気のない道に、店内は簡素な造りだが、ラテン音楽が流れ、南米の風合いを持続し、くつろぎを堪能することができる。知る人ぞ知る、隠れ家的な存在だ。とりあえずピザとルイボスティーを注文する。ダイナミックな氷割りから生まれる。ルイボスティーはアフリカのお茶でアフリカでは日常飲まれている。紅茶の風味に似たようなお茶だ。豊かな個性にじっくり向き合えるアフリカのお茶も、またおいしいものだ。手際よく作るピザは豪快というよりは、ずっーと、ずっーと家庭的な味だった。LIMA一番のおすすめは、カレーという。
 オーナーは以前バンドをしていたこともあって、リクエストすればギター片手に即興演奏してくれるのも魅力の一つだ。実はリクエストをしなくても、勝手にオーナーの独り舞台が始まる。新舞子の波の音とLIMAの静かな空間に美声が響く。こんなことをされると、どうも女性は弱い。いつも突っ張っている女性でも、この時ばかりは癒されてしまう。全ての人を魅了する。音楽音痴の私でも引き込まれて、一緒に楽しむことができた。そこは、不思議な空間であった。
 オーナーは夢への希求、好奇心をもった少年のような大人だった。

 Live in LIMA 
 営業時間 夕方〜深夜 月曜日定休
 TEL 43−8668
 定期的にライブも開かれる

(赤井伸衣)