海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
 亥の子は、佐賀から愛媛、山口、広島にかけて形は違うが、十一月の亥の日に行う子どもの行事です。
 佐賀では、木の円柱(直径二五センチ、長さ五〇センチ)四本の柄がついたものを持って二・三名で各庭先の地面に亥の子の歌を歌い、突いて穴をあけます。
 愛媛の宇和島では、亥の子石(直径三〇センチ、高さ二五センチ)を八から十くらい新縄をつけ、亥の子の歌を歌いながら玄関前の庭の地面に突いて穴をあけます。

 この愛媛でも、松山近郊では、木の円柱や石ではなく、わらで作った棒状のものです。
 これらは家の繁盛や無病息災を願う行事なのです。
 この行事は小学校から中学校までの男子の行事でした。男の子たちの楽しみな行事だったのです。
 十一月が過ぎれば、新しい暦がもらえる十二月。暦をもらうと、すぐに十一月の暦を見て、来年は亥の日が三回あるとか二回だとか一喜一憂したものでした。ちなみに、今年も来年も三回です。
 亥の子を突くと、その家からご祝儀(お金)をもらいます。部落中を突いて回った後、亥の子宿(男の子のいる家が順番に行う)の座敷に上げてもらい、鉢盛の肴をご馳走になるのです。集まった祝儀は年齢別に分け合います。その後、ゲームをして遊ぶのです。
 女の子は、付いて回ることができても、亥の子や縄に触ることはできなかったのです。しかし、少子化で亥の子の存亡を危惧し、女の子も参加しているようです。また、大きな亥の子石を担ぐことができないので今では夏蜜柑ほどの小さな亥の子石になっています。