海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
あじろ目
 常滑からの夕日は美しい。特に、真っ亦に染まり、鈴鹿山脈に沈む秋の夕日はみごとです。山間に育った私にとって、こんな夕日を見たことはなかったのです。それが、毎日のように見られるのはぜいたくなものです。
 この夕日のように大きくて真ん丸な輪をころがして遊んだのが、この時期でした。
あじろの輪ころがし あじろの輪ころがし

 「あじろ」というものが今、あるのか、ちょっと疑わしいのです。田舎では、切干だいこん、切干いもといったものをのせて干していました。蚕を飼うのにも使っていました。
 そのあじろは、幅五センチくらいの竹で、薄い竹であじろ編みの底をしっかりと止めてありました。あじろの直径は一メートルくらいだったと思います。
 底が破れたり、抜けたりした物をもらって、竹の輪だけにして、ころがして遊んだのです。
 はじめのころは、ころがる輪っぱをより速くころがるように竹の棒でたたいてころがしたのです。そのころはころがすというよりも輪っぱについて走っているようなものでした。
 それから、竹の棒でその輪っぱをあやつれるようになると枝つきの竹で押すようにしてあやつってころがしたのです。


 リムころがし

 「あじろの輪ころがし」しか知らなかったのですがある運動会(昭和40年代)の障害物リレーで自転車のリムを利用した輪ころがしに出合ったのです。リムのへこみに竹の棒をあてて押すようにし、あやつって回すのです。
 私が育ったころは、自転車そのものが貴重な乗り物であり、自転車のリムなどというものは手にはいらなかったのです。手にはいるのは、せいぜいスポークでした。そのスポークの先をとがらせて「水中でっぼう」を作ったこともありました。