海外の旅この指とまれちょっとおじゃまします元気のでてくることばたち
元気のでてくることばたち 村上信夫NHKアナウンサー

 アメニティアドバイザーの近藤典子さんは、簡単明快に「収納」のコツを伝授してくれる。いつも「なるほど」と関心させられるアドバイスをしてくれる。特別なものを用意するのではなく、ふだん使っているものを有効活用する「素朴さ」はとっつきやすい。テレビ、ラジオ、講演にと、・・・ひっぱりだこの人気だが、主婦感覚から抜け切っていないところが、多くの人から支持されるゆえんであろう。

片付け下手が収納の達人に
 近藤さんは、片付けが大の苦手だった。子どもの頃から、苦手どころか片付けられなかった。高校時代、弁当箱を5個も持っていた。家に持ち帰るのを忘れるので、その都度増えたからだ。ロッカーに何でも詰め込む。何がどこにあるのかわからない「ブラックホール」状態だった。

 結婚したころは、ひどいダメ主婦だった。洗濯物を3日干したままにしておき、大家さんに「そろそろ取り込んだら」と言われる始末。突然、人が来たら、洗濯物の山はこたつに押し込む始末。汚れたお皿は、シンクに重ねたままという始末。家事は、いまでも好きではない。
 引越しサポートの仕事をするうちに、暮らしの快適さは、家庭によってまちまちと気づいた。それぞれの家庭事情に合ったアドバイスのアイデアが湧き始めた。片付けや家事が得意ではなかったから、固定観念に縛られず、いろんなことが試みられた。片付け下手な人を見ると、その解決の答えは、自分の振る舞いにあった。本来の道具の用途に縛られず、違うところで応用することを提案出来た。隙間の応用はお手のものだ。要は、モノに左右されるのではなく、自分の生活にモノを合わせたらいいのだ。
「家事や収納は目的ではない。暮らしを楽しむための手段」と言い切る。

近藤さんの紆余曲折
 1957(昭和32)年、神戸市の生まれ。乾物店を営む両親の三女として誕生した。父が90歳、母が84歳で、両親は健在だ。
 小学校の6年間は、リーダーシップを買われて、ずっと学級委員をしていた。絵画が好きで、コンクールに何度も入選し、「才能があると勘違い」したそうだ。中学校でも美術部にいたが、ある時、走り幅跳びの助っ人を頼まれ、大阪市中学体育大会に飛び入り参加したところ、いきなり優勝してしまったのだ。陸上部に鞍替えし、体育会系少女に変身する。
 高校は体育科で、バスケットボール部に所属、スポーツに明け暮れる日々を送った。体育大学に進学するつもりだったが、膝の故障をきっかけに、リハビリに興味を持つようになる。
 理学療法士(リハビリ)の道を志すが、リハビリの学校の入試に、2年連続不合格となる。リハビリから柔道整復師に方向転換して、柔道整復師の学校を受けたが、またまた不合格。
 心機一転の思いで、上京を決意したのは、1 9 7 9 年、22歳の時だった。そして、ようやく東京柔道整復師専門学校に入学。1980年、上京の翌年には、将来の夫と運命的な出会いをする。1981年、柔道整復師の資格を取り、整形外科に就職。1983年、結婚と、上京してからは、何やらトントン拍子に事が進んでいく。

 しかし、1986年に妊娠したものの、子どもは8ヶ月で死産してしまう。このショックから立ち直らせてくれたのが夫だった。夫は、引越しの荷造り、荷解き、ハウスクリーニングをする会社を立ち上げたばかりだった。気晴らしに、会社を手伝わないかと持ちかけてくれた。これが、大きな転機となる。
 最初は、失敗ばかり。親切がアダとなったり、気がつかないと叱られたり・・・。整理整頓のアドバイスをするうち、実例から収納のテクニックが見えてきた。市販のカラーボックスを自分の家具に作り変えるアイデアはブームになった。これまでアドバイスした家は2、000軒以上にのぼる。亡くなった子どものことを考えないように、猛烈に働いたのかもしれない。
 1989年、初めて雑誌の取材を受けた。偶然、その雑誌の編集長宅の引越しを請け負っていた。細やかな仕事ぶりが目に留まり、取材を受けた。これが、その後のすべてのきっかけだった。仕事が仕事を呼び、活動範囲が広がっていく。収納の達人として、注目の存在になっていく。
 1990年、『アメニティアドバイザー』という肩書きを自分でつけた。家事や収納の評論家ではない。快適な暮らしの助言者という思いからだ。

ちゃんと生きる
 暮らしの知恵や考え方を伝授する『暮らしアカデミー』を、全国4ケ所で開いている。
 「これまでの経験をもとに、日々の暮らしの中で体験し気づいたことを話して、快適生活の扉を開くお手伝いをしようと思って」
 そういう場で、いつも言うことがある。それは、常日頃から、「ちゃんと」暮らそうということだ。
 ストレスが生まれない「ちゃんと」した家とは、3つの「間」がある家。それは、「空間」「時間」「人間」。モノの出し入れがしやすい、ほどほどの収納スペースがある「空間」。何かしながら動き、ロスタイムが少ない「時間」の有効活用が出来る工夫。家族間でほどよくコミュニケーションが取れ、ほどよく「人間」のプライバシーが守れる間取りが考えられている。
 そして、「ちゃんと」料理をする。「ちゃんと」遊ぶ。「ちゃんと」人を招く。そうしていれば、暮らしの中に、「ちゃんと」したゆとりが生まれる。

■村上信夫プロフィール
NHKチーフアナウンサー
1953年、京都生まれ。
明治学院大学卒業後、
1977年、NHKに入局。
富山、山口、名古屋、東京、大阪に勤務。
現在は、「今日も元気で!わくわくラジオ」(ラジオ第一8:35〜)、
「BS将棋中継」などを担当。
これまで、「おはよう日本」「ニュース7」「育児カレンダー」などを担当。
教育や育児に関する問題に関心を持ち続け、横浜市で父親たちの社会活動グループ
「おやじの腕まくり」を結成。
趣味は、将棋。
著書に「元気のでてくることばたち!」(近代文芸社)
「おやじの腕まくり」(JULA出版局)
「いのちの対話(共著)」(集英社)
「いのちとユーモア(共著)」(集英社)

「元気のでてくる"ことばたち"」
(近代文芸社)
1,500円(税別)
おなじの腕まくり「おやじの腕まくり」
(JULA出版局)
1,400円(税別)
「言えなかったありがとう」
好評発売中

■イネ・セイミプロフィール
フルート奏者として活躍中。俳画家。
絵画を幼少より日展画家の(故)川村行雄氏に師事。俳画を華道彩生会家元(故)村松一平氏に師事。俳画の描法をもとに、少女、猫等を独自のやさしいタッチで描いている。個展多数。

* 俳画教室開講中
 ところ:常滑屋
 と き:月1回 第2金曜日 午後1時〜
 会 費:1回 2,500円(4ヶ月分前納制)
 問合せ:0563−32−0583

イネ・セイミ

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